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無罪の確率(『数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活』から)

前掲
数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活 ―病院や裁判で統計にだまされないために
p.193-199
から


ある強盗事件で、コリンズ夫妻が逮捕され、裁判にかけられた。

検察官は、以下の証拠と確率を示した。
<証拠> <確率>
ブロンドの若い女性      1/3
ポニーテールの若い女性      1/10
一部が黄色の自動車      1/10
口ひげを生やした男性      1/4
あごひげを生やした男性      1/10
同じ車に乗っている人種が違うカップル 1/1000

そして、無作為に抽出したカップルが6つの特徴のすべてにあてはまる確率は1200万分の1であり、被告が無罪である確率は、控えめに計算しても、わずか1200万分の1であると述べた。
陪審員は有罪と評決した。

さて、検察官のこの論理は正しいのか誤っているのか? その理由は?

以下、著者の説明

無罪の確率についての問題は、「訴追者の誤謬」と呼ばれているようである。
被告人の特徴と犯人の特徴とが一致する確率と被告人が無実である確率を混同してはいけないということのようである。

コリンズ夫妻の例で言えば、これがカリフォルニアでの話だとして、カリフォルニアに2400万組のカップルがいれば、先の6つの特徴に一致するカップルは2組いることになる。
そうすると、コリンズ夫妻が無罪である確率は2分の1となるとの説明である。

DNA鑑定の結果などについても、注意する必要がありそうである。

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