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丸山眞男から学んだこと 隠れた強制力と道徳的支持の問題

ある自由主義者への手紙
p.142
から

以下の記述は、隠れた力が現状維持につながっていることを教えてくれる。保守主義のメカニズムを指摘していると言えよう。

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R・ニーバーは、通常モラリストが、隠れた強制力を露わな強制力に対してそれ自体道徳的に優越したもののように考えることによって、結局社会の現状維持に奉仕している点を鋭く衝いている(Moral Man and Immoral Society. 1932, p.233) 支配階級は経済力、伝統、コミュニケーションなどの「上品な」強制力を自由に駆使できるから、大衆に実質的な不正義を押しつけながら、比較的容易にその社会の道徳的支持を得がちだというのだ。
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ニーバーについて調べてみた。すぐれた神学者・政治学者のようである。

ラインホルド・ニーバー(Reinhold Niebuhr, 1892年6月21日-1971年6月1日)

Wikipedia
 英語版

Moral Man and Immoral Society: A Study in Ethics and Politics, (C. Scribner, 1932).
(武田清子・高木誠訳「道徳的人間と非道徳的社会」『世界大思想全集――社会・宗教・科学思想篇』河出書房新社, 1960年)
(大木英夫訳「道徳的人間と非道徳的社会」『現代キリスト教思想叢書8』白水社, 1974年)
 「社会倫理学の不朽の名著」、「ヴェーバーの「心理倫理」と「責任倫理」の問題を克服し、倫理学と政治学に新生面を拓いた」、「アメリカの政治的リアリズムの精神的源泉という栄誉を担う」と紹介されている。
ラインホールド・ニーバーのキリスト教社会倫理 ー『道徳的人間と非道徳的社会』を中心にー (pdf)

福地便り

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