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(1999.4作成) 28 東京地判平成 2年 4月27日(判時1364号95頁、判タ742号201頁) レリーフ「樹林」事件(評釈:浜野英夫・著作権百選(第二版)138頁) 学生の卒業作品であるレリーフの製作行為につき、原告のレリーフについての著作者人格権(同一性保持権)、著作財産権(翻案権)等を侵害するとした事例 <○ 同一性保持権の侵害ー肯定 ○著作財産権(翻案権)の侵害ー肯定> 29 東京地判平成 2年 6月13日(判時1366号115頁、判タ742号187頁) 薬理学書事件(評釈:松本重敏・著作権百選(第二版)132頁) 書籍の改訂版を執筆、発行する行為が、旧版の一部の執筆に参加した者の著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権)、著作財産権(複製権)を侵害するとした事例 <○ 同一性保持権の侵害ー肯定> 30 東京地判平成 2年11月16日(無体集22巻3号702頁) 法政大学懸賞論文事件第一審判決 大学の学内懸賞論文に対する応募論文を雑誌に掲載する際に改変した行為につき、著作者人格権(同一性保持権)の侵害を肯定した事例(なお、著作財産権(複製権)の侵害については、黙示の承諾があったとして否定した。) <○ 同一性保持権の侵害ー肯定> 30-2 東京高判平成 3年12月19日(知裁集23巻3号823頁、判時1422号123頁) 法政大学懸賞論文事件控訴審判決(評釈:元木伸・著作権百選(第二版)134頁) 大学の学内懸賞論文に対する応募論文を雑誌に掲載する際に改変した行為につき、著作者人格権(同一性保持権)の侵害を肯定した事例(なお、著作財産権(複製権)の侵害については、黙示の承諾があったとして否定した。) <○ 同一性保持権の侵害ー肯定> (20条の解釈を述べている。) 31 京都地判平成 2年11月28日(無体集22巻3号797頁) 脳波研究論文事件 学術論文について、複製・翻案が認められず、適正に引用していることを理由に、著作権・著作者人格権の侵害を否定した事例 <● 著作者人格権(同一性保持権を含むと思われる。)ー否定> 32 東京高判平成 3年12月19日(知裁集23巻3号823頁、判時1422号123頁) 法政大学懸賞論文事件控訴審判決 →30-2 33 東京地判平成 4年 2月25日(判時1446号81頁、判タ784号84頁) 本多記者反論権事件第一審判決 著者の執筆姿勢を批判、論評した雑誌評論における引用が著作者人格権(同一性保持権)の侵害にあたらないとした事例 <● 同一性保持権の侵害ー否定> (「著作権法による著作者人格権も、表現の自由との調和の中に理解されるべきものであり、評論者に許容された範囲の引用は、著作者の同意を得ないでもなしうるものであ」るとした。) 33-2 東京高判平成 5年12月 1日(判例集等未登載) 本多記者反論権事件控訴審判決 著者の執筆姿勢を批判、論評した雑誌評論における引用が著作者人格権(同一性保持権)の侵害にあたらないとした事例 <● 同一性保持権の侵害ー否定> 33-3 最二判平成10年 7月17日(判時1651号56頁、判タ984号83頁) 本多記者反論権事件上告審判決 著者の執筆姿勢を批判、論評した雑誌評論における引用が著作者人格権(同一性保持権)の侵害にあたらないとした事例 <● 同一性保持権の侵害ー否定> (「著作権法二〇条に規定する著作者が著作物の同一性を保持する権利(以下「同一性保持権」という。)を侵害する行為とは、他人の著作物における表現形式上の本質的な特徴を維持しつつその外面的な表現形式に改変を加える行為をいい、他人の著作物を素材として利用しても、その表現形式上の本質的な特徴を感得させないような態様においてこれを利用する行為は、原著作物の同一性保持権を侵害しないと解すべきである(昭和五一年(オ)第九二三号同五五年三月二八日第三小法廷判決・民集三四巻三号二四四頁参照)。」とした。) 34 長崎地判平成 4年 7月22日(判例地方自治106号45頁) 長崎・町勢要覧事件 県のプロフィールを紹介する書籍に写真を複製、掲載した行為につき、著作者人格権(同一性保持権)及び著作財産権(複製権)を侵害するとした事例 <○ 同一性保持権の侵害ー肯定> 35 東京地判平成 4年10月30日(判時1460号132頁) タクシー・タリフ事件 観光タクシーによる観光のコース、時間等を記載したタリフと呼ばれる書籍の記載内容を改変した書籍を出版・頒布した行為につき、著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権)、著作財産権(複製権)の侵害を認めた事例 <○ 同一性保持権の侵害ー肯定> 36 東京地判平成 5年 8月30日(知裁集25巻2号310頁、なお判時1571号107頁) 「目覚め」事件第一審判決 ルポルタージュ風の読み物がテレビドラマ化され制作放映されたことにつき、著作者人格権(同一性保持権)、著作財産権(翻案権、放送権)を侵害したとした事例 <○ 同一性保持権の侵害ー肯定> 36-2 東京高判平成 8年 4月16日(判時1571号98頁) 「目覚め」事件控訴審判決(確定)<評釈:斉藤博・知財管理47巻12号1835頁) ルポルタージュ風の読み物がテレビドラマ化され制作放映されたことにより、著作者人格権(同一性保持権)、著作財産権(翻案権、放送権)を侵害したとした事例 <○ 同一性保持権の侵害ー肯定> 37 東京高判平成 5年12月 1日(判例集等未登載) 本多記者反論権事件控訴審判決 →33-2 |
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