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同一性保持権が問題となった判例リスト(7/8)

(1999.4作成)

38  東京高決平成 5年12月 7日(判時1489号150頁、知裁集25巻3号540頁)
   三国志V訴額事件
 同一性保持権に基づく差止請求の訴訟物の価額につき、非財産上の請求に係るものとして、95万円とされた事例。
<△ (訴訟物の価額についてのみの判断)>

39  東京地判平成 6年 1月31日(判時1496号111頁、判タ867号280頁、知裁集26巻1号1頁)
   「パックマン」フリーソフト事件(評釈:亀井正博・著作権研究21号167頁、)
 フリーウェアないしシェアウェアのプログラム24個につき、それを収録したディスクを添付して紹介、解説した書籍を販売した行為が、著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権)、著作財産権(複製権、頒布権)を侵害するとした事例
<○ 同一性保持権の侵害ー肯定>

40  長野地判平成 6年 3月10日(判例地方自治127号44頁)
   北アルプス鳥瞰図著作権事件
 北アルプス鳥瞰図原画を使用したポスター等について、著作財産権は譲渡されており、改変については黙示的承諾があったとして著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権?)の侵害が否定された事例
<● 同一性保持権の侵害ー否定>

41  東京地判平成 6年 4月25日(判時1509号130頁、判タ873号254頁)
   「城と城下町見方講座」事件
 古代の城の図面を掲載した書籍の発行、販売した行為につき、著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権)、著作財産権(複製権)、出版権を侵害するとした事例(なお、城の定義については著作物性が否定され、城と文学に関する1覧表については著作財産権及び出版権の侵害を否定した。)
<○ 同一性保持権の侵害ー肯定>

42  東京地判平成 6年 7月25日(知裁集26巻2号756頁)
   宅建受験参考書事件第一審判決
 国家試験受験者用参考書に掲載された法令の規定事項をまとめて図表としたものを受験用参考書に掲載して出版する行為につき、著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権)、著作財産権(複製権)を侵害するとした事例
<○ 同一性保持権の侵害ー肯定>

42-2 東京地判平成 7年 5月16日(知裁集27巻2号285頁)
  宅建受験参考書事件控訴審判決
 国家試験受験者用参考書に掲載された法令の規定事項をまとめて図表としたものを受験用参考書に掲載して出版する行為につき、著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権)、著作財産権(複製権)を侵害するとした事例
<○ 同一性保持権の侵害ー肯定>

43  東京地判平成 7年 5月16日(知裁集27巻2号285頁)
   宅建受験参考書事件控訴審判決
→44-2

44  東京地判平成 7年 5月31日(判時1533号110頁、判タ883号254頁)
   「やさしいスポーツ医学」事件
 スポーツ医学に関する書籍の発行につき、月刊誌に掲載された著作との関係で、著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権)、著作財産権(複製権)を侵害するとした事例(なお、出版社の過失は否定された。)
<○ 同一性保持権の侵害ー肯定>

45  東京地判平成 7年 7月14日(判時1538号203頁、判タ886号284頁)
   三国志V事件第一審判決(評釈:辻田芳幸・清和法学研究2巻2号151頁、松田政行・判評446号64頁(判時1555号218頁))
 コンピュータ用シュミレーションゲームのプログラムに添付されているユーザー用データの登録用ファイルにソフトハウスの予定しないデータを書き込むことを可能にするプログラムの頒布につき、著作者人格権(同一性保持権)の侵害を否定した事例
<● 同一性保持権の侵害ー否定>  

45-2 東京高判平成11年 3月18日(判例集等未登載、<http://www.ne.jp/asahi/law/y.fujita/copy_r/hanketu990318.html>参照)
  三国志V事件控訴審判決
 コンピュータ用シュミレーションゲームのプログラムに添付されているユーザー用データの登録用ファイルにソフトハウスの予定しないデータを書き込むことを可能にするプログラムの頒布につき、著作者人格権(同一性保持権)の侵害を否定した事例
<● 同一性保持権の侵害ー否定  ● 著作財産権の侵害ー否定>

46  東京地判平成 7年 7月31日(判時1543号161頁、判タ897号191頁、知裁集27巻3号520頁)
  映画「スウィートホーム」事件(評釈:吉田大輔・ジュリ平成7年重判234頁)
 映画をビデオ化、テレビ放送する際に行われたトリミングにつき、著作者人格権(同一性保持権)の侵害を否定した事例
<● 同一性保持権の侵害ー否定>  

47  京都地判平成 7年10月19日(判時1559号132頁)
   行灯制作販売事件
 行灯の製造販売につき、原告作品の表現形式上の本質的な特徴を直接感得させるものではないとして、著作者人格権(同一性保持権)、著作財産権(複製権、改作利用権)を侵害しないとした事例
<● 同一性保持権の侵害ー否定>  

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