ホーム > 医療 > 最高裁・医療判例 >  

S60.12.13 最二小 ▼(リンコシン、事実認定)

■14 (▼反・有責方向X)
最高裁第二小法廷 昭和60年12月13日判決 <昭和59年(オ)第43号>
KW:リンコシン、事実認定
 
(裁判官:藤島昭、木下忠良、大橋進、牧圭次、島谷六郎)
 
 
 集民146号251頁、判タ582号68頁、判時1179号62頁
 <一部破棄差戻し>
 
<評釈>
見あたらず
 
<審級経過>
 昭和58年10月27日 大阪高裁 判決 昭57(ネ)505号
 昭和58年10月27日 大阪高裁 判決 昭57(ネ)509号
 昭和57年 2月26日 大阪地裁 判決 昭54(ワ)7932号
 
<要旨>
 事実認定が証拠に基づかないものとして違法とされた事例
(原判決は、リンコシンがネオマイシン系抗生物質に属すると認定し、上告人がこれを被上告人Aに投与したことによつて同被上告人にビリルビン転送機能障害を生じさせて黄疸を増強させたと認定しているものと解されるが、リンコシンがネオマイシン系抗生物質に属するとの事実については、原判決がその認定のために挙示している甲第2号証ないし同第4号証、同第32号証及び同第34号証はもとより、その余の本件証拠を検討しても、これを認めるに足りる資料は見当たらないから、右事実の認定も証拠に基づかない違法なものというべきである。そうすると、前示事実のうち、上告人がリンコシンを被上告人Aに投与したため、遊離ビリルビンが急激に増加し、それが中枢神経へ多量に入つた結果、被上告人Aの核黄疸が重症となつたとした認定も、リンコシンがビリルビン転送機能障害の副作用を有するネオマイシン系抗生物質に属しないとしても遊離ビリルビンを急激に増加させる副作用があるとの事実が証拠によつて確定されない限り、首肯しうるものではないというべきである。)
タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック


 


   ホーム > 医療 > 最高裁・医療判例 > S60.12.13 最二小 ▼(リンコシン、事実認定)