ホーム > 医療 > 医学的知見 >  

CK、CRP、WBCなど

以下の判例から
前掲
平成18年 5月31日 東京地裁 判決 <平16(ワ)6618号>


 4 薬剤
  (1) ソセゴン(甲B9)
 「ソセゴン」とは、ペンタゾシンの商品名で、各種癌や術後等の鎮痛に効果があるベンズアゾジン系鎮痛剤である。筋肉注射後15〜20分で鎮痛効果が発現し、その効果は3〜4時間継続するものとされており、胸腹部臓器疾患に伴う疼痛に対する鎮痛効果が、一般臨床試験において94.4%認められている。
  (2) プリンペラン(甲B10)
 プリンペランとは、メトクロプラミドの商品名で、胃炎等の場合の消化器異常等に効果があるベンザミド系消化器機能異常治療剤である。
  (3) プレドパ(甲B3、乙B9、10)
 プレドパとは、塩酸ドパミンの商品名で、急性循環不全(出血性ショック等)改善剤であり、〈1〉無尿、乏尿や利尿剤で利尿が得られない状態、〈2〉脈拍数の増加した状態、〈3〉他の強心剤、昇圧剤により副作用が認められたり奏功しない場合に使用される。少量(5γ(ガンマ=μg
kg/分)以下)投与では腸間膜血流や腎血流量が増加して、尿量が増加するが、投与量が多くなる(5γ以上)と、血圧上昇作用等のα刺激作用が加わる。

 5 検査値
  (1) CK(CPK)(クレアチニン(フォスフォ)キナーゼ)(甲B24)
 CKは、筋肉細胞のエネルギー代謝に、重要な役割を果たす酵素の一種であり、筋肉や脳などの組織細胞に障害があるかどうかを判定するのに役立つ。病因以外では、筋肉注射、血管注射、手術、激しい運動の後や鎮静剤などを服用している場合などに少し増加する。
  (2) CRP(甲B2の2)
 急性炎症や組織崩壊があるとき、血中に増加する蛋白質(C反応性蛋白)で、急性反応物質の1つ。特定の疾患との特異性はなく、病気の活動性、重傷度判定、経過を見るのに役立つ。
  (3) 白血球数(WBC)(甲B2の4ないし6)
 白血球の異常は、血液疾患、感染症、中毒、組織の壊死など様々な病態によって起こる。救急疾患での白血球増加は、細菌、真菌、寄生虫やウイルスによる急性感染症、熱傷、心筋梗塞、外傷や手術後などの炎症、中毒、急性出血、気管支喘息や薬剤アレルギーなどで起こり、白血球減少は、重症感染症、アナフィラキシーショックなどで起こる。
  (4) MCV(平均赤血球容積)、RDW(赤血球粒度分布幅)(甲B5、6)
 RDW高値、MCV正常の場合、鉄芽球形貧血、鉄、ビタミンB12、又は葉酸欠乏症の初期、複合性欠乏症、貧血性異常血色素症、骨髄線維症が疑われる。

タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック


 


   ホーム > 医療 > 医学的知見 > CK、CRP、WBCなど