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H21. 9.10 静岡地裁  ○(胆管結石の除去手術、重症の急性膵炎、死亡、術後管理の過失、市立静岡病院)

H21. 9.10 静岡地裁 判決

 静岡市立静岡病院で、腹の痛みを訴えて入院した同市内の女性(当時57歳)が急性膵炎になって死亡したのは、医師が不必要な検査をした上、手術後に適切な処置を怠ったことが原因として、女性の遺族が病院を運営する同市に慰謝料など約5500万円の損害賠償を求めた訴訟。
 女性は2002年12月2日、胆石の摘出のため同病院に入院した。手術に先立ち、4日に内視鏡で胆管の検査をした際、必要のない膵管の検査も行われた。その後、容体が悪化して重症の急性膵炎にかかり、2003年1月14日に死亡した。

静岡地裁(川口代志子裁判長)は、手術の過失は認めなかったが、手術後に女性が一晩中腹痛を訴えるなど急性膵炎が疑われたにもかかわらず、治療が必要との認識が乏しかったと指摘し、集中治療室での監視強化や輸液増量などの治療を怠ったとして、術後管理の過失を認めた。また、的確な治療をしていれば急性膵炎の重篤化を防げた可能性が高いとして、死亡との因果関係を認め、病院側に約5400万円の賠償を命じた。

(毎日、静岡など)

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